MESSAGE
ゴルフ業界の風雲児!株式会社モアライズの千葉社長より、インタビュー形式でこれからのゴルフ業界に関してお話をしていただきました。
ゴルフシミュレーション設備の設置からインドアゴルフのインテリアデザインをメイン業務とする内装業の目線を交え、いちゴルファーとしても日本のゴルフ業界を考えるご意見はとても興味深いものでした。
千葉社長、本日はよろしくお願いいたします。
ディンプルちゃんです。インタビューを始めさせていただきます。
千葉です。よろしくお願いします。
ぼくはゴルフが大好きです。ゴルフに関わる仕事ができて、本当に幸せだなと実感しています。
これからお話しすることは、戯言と思ってお読みいただいて構いません。今、いちゴルファーとして感じていること、内装業者という立場から思うことを交えてお答えします。
1人のゴルファーとしてゴルフ練習の進化を実感!
早速ですが、近年コロナ禍あたりから日本でも、インドアゴルフ・ゴルフシミュレーターの設置をする店舗が多くなってきたと感じます。
そうですね、当社もゴルフシミュレーターの機器が韓国から日本に入ってきた当初から設置や内装を何十件とこなしてきました。
これまで「ゴルフ練習=打ちっぱなし」くらいしかなかったのが、雨でも雪でも台風でも年中、気温を気にせず屋内で気軽に練習ができるようになりました。革新的でしたね。本当にワクワクしました。
そうですね。世界各国の有名ゴルフコースを皆でわいわいと楽しく気軽にラウンドシミュレーションできるのがいいですね。
ただ、問題はそこなんです。
「皆でわいわい楽しく」が本当に自身のゴルフ上達につながっているのか?ということが、ぼくはふと疑問になったんです。
最新のゴルフシミュレーターは目新しく革新的で、ゴルファーなら一度は体験してみたいと思うでしょう。その気持ちは理解できますが、ゴルフの練習となるとどうでしょうか…
といいますと…飽きてしまうとか上達するための練習はシミュレーターでは難しいということでしょうか?
飽きてしまうというよりは“ラウンドモードの利用をしなくなる”の方が大きな理由ですね。当社の調べでもラウンドモード利用は全体のわずか20%程度とデータが出ています。
確かにラウンドモードは面白いのですが、上達するための練習を1人で黙々としようとすると圧倒的に練習(打ちっぱなし)モードの利用の方が多くなるんです。
よくわかります。
“打ちっぱなしに近い“使用方法になってきますよね。
その通りです。
しかし、屋外の打ちっぱなしではスイングフォームや、インパクト時のクラブの入射角、ボールのスピン量などをデータとして確認保存できるような施設はまだ全然少ない。
自分のデータを分析し、フォームを見て、改良していくような練習をしたいと考えると、やはり設備が整ったインドアゴルフになってくるんですよね。
ゴルフが大好き! だからこそいちゴルファーとしてユーザーの立場で考えて仕事に活かします。
ゴルフの上達に必要な設備環境とは?
ではズバリ!! これから、どうなっていくとお考えですか?
従来のラウンドモードのついたゴルフシミュレーターも残ると思います。ただしバッティングセンターやカラオケ・ボウリングなどと同じようなレジャー目的での利用が多くなっていくんじゃないでしょうか。
韓国ではすでにそういった傾向にあります。
経営者の目線で見ると将来的に現状のようなサブスクでの経営は難しく、都度料金になりますよね。そうなると無人経営も難しくなるかもしれません。
モアライズの社長として、ゴルファーとしてはどうですか?
ぼくはもっと“ゴルフ技術の上達”というものに特化していきたいんです。ゴルフは楽しいです。難しくて一生懸命練習するからおもしろいんです。だから“上達できる練習”にこだわりたい。
今、日本にあるインドアゴルフ・シミュレーションゴルフという従来のものとは全く違うかたちを想定しています。
新しい名前をつけたいのですが、なかなか思い浮かびません。笑
どんなものか少しだけ、教えていただけませんか?
まずは当社のショールームに導入したTOURPUTT(ツアーパット)と、日本初導入の弾道測定器RANGE-X(レンジエックス)が最大の要です。株式会社KHY様のご協力により韓国のメーカーと取引させていただいています。
ぼく自身、何度も韓国へ視察に赴き機器の選定も慎重に行いました。
両方とも、練習価値が高い=確実に上達できる練習ができることを想定し選びました。
まずはTOURPUTTですが、これはパター練習に特化したシミュレーターです。ゴルフはうまくなればなるほど、パター1打の大切さを痛感します。
赤坂のショールームには国内外のツアープロが数多く通うほど、練習価値の高い設備です。
カップインを想定する球筋やスタンス、クラブの動き、スイングテンポなどをグリーンへ投射するなど、これまでになく正確なパター練習ができます。
使用方法や練習方法など気になる方は、お問合せください。ショールームでの体験も可能です。
次にRANGE-Xです。こちらは日本初導入の弾道測定器です。2024年10月に当社ショールームに入りました。
ゴルフシミュレーターではなく弾道測定器なんですね?
そうです。シミュレーターではありませんので、ラウンドモードなどはありません。
しかし弾道測定器ですので、精度が高いです。
クラブの入射角やヘッドスピード、ボールスピード、飛距離などスイングをかなり正確に測定し大型のキオスク型モニターへ表示します。前・横・後ろとスイングフォームの動画確認も可能です。
両方ともすごい設備ですね!
見た目も格好良く、練習が捗りそうです。
ただ、どちらの設備も無人・個室での経営に向いているものではありません。正確にデータを読み取り、1打ごとに分析しフォームを改良していくことを目的としているため、設備を扱える人・データを読み取ることができる人が必要です。
さらにハッキリと言えば、ぼくはゴルフ練習において無人・個室空間の必要性を感じていないんです。ゴルフは人の目がある中で、ある程度の緊張感を持ってプレイすることも大切ですから。
内装業としてはどうですか?
ゴルフの経験や知識がある当社だからこそできる、ご提案があります。
例えば、これまでのシミュレーターや打ちっぱなしで標準的に置かれていることが多い、短くカールした人工芝をぼくは疑問視しています。
短くカールした芝では、クラブがうまく滑ってしまいダフりがダフりにならないことも多いからです。
練習通り打つと本番のコースではやはりダフってしまいますから、これでは練習の価値がありませんよね。
また、ぼくの自論ですが必要以上に豪奢な内装やインテリア、ラウンジのようなゆったりとしたソファなども、ゴルフ練習には必要ないと考えています。ご予算が潤沢であれば別ですが 笑
上達できる練習にこだわりたい! だからこそ、このままではだめだ。と感じます。
ゴルフアカデミーという考え方を日本にも
韓国へも視察に行かれていますが、あちらのゴルフ業界はいかがですか?
韓国の方がインドアゴルフ先進国ですから、見習うところは多いですよ。
特に注目しているのが韓国では普及しているのに、日本ではまだ全く追いついていない「ゴルフアカデミー」という存在です。
今詳細を語るのは控えますがまさしく、ぼくが考えている室内でのゴルフ練習に近いものです。
韓国ではゴルフラウンドが高額だと聞いています。
そうです。韓国でのラウンドは日本に比べ高額です。だからこそ、ある程度のレベルまでインドア等で上達してからコースデビューをするんです。
ですが自己流の練習ではなかなか上手くならないでしょう。だから韓国ではどのような練習をすれば早く上達できるか、練習価値の高さに重きを置いているように見えます。
また、ゴルフではまず練習の仕方や考え方、コースでのマナーを誰かに教わること、ゴルファー同士の交流もとても大事なことです。
そのためにゴルフアカデミーというものがあるんです。
コロナ禍を境に日本でもゴルフ人口は増え続けていますね。その点でも日本にも必要なことかもしれません。
そうでしょう。SNSで情報を収集し、色々ことを試しすぎて何が何だかわからなくなっているビギナーの方もよく見かけます。
“価値の高い練習を正しくする”ことがビギナーからセミプロまであらゆるレベルの間で必要だと考えています。
これに関してはまた、今後また、韓国ゴルフ界のスーパースター 金 亨成(キムヒョンソン)選手や株式会社KHY様を交えてお話をしたいと思います。
ありがとうございました!
金亨成プロ、株式会社KHY様との対談も楽しみにしています!
まだ秘密ですが、未来のゴルフ業界活性化のためにジュニアゴルファーの育成にも何らかの形で参画していけたらなと思っています!